フラットアイアン:折り紙と建築の融合

シンプルな鉄板から生まれる照明の新境地

オリガミと建築の世界が交差する点に着想を得た「フラットアイアン」は、ただの照明ではありません。マンハッタンの象徴的な建物を思わせるその名前は、シンプルな鉄板から始まるデザインプロセスを物語っています。

「フラットアイアン」は、その構造が極めてシンプルでありながら、強い視覚的インパクトを持つ照明コレクションです。レーザーカットされた金属板を一つ折り曲げるだけで、存在感のある製品になるのです。このコレクションは、デザインの本質を極限まで削ぎ落とし、必要最小限の要素で構成されています。

製造技術においても、レーザーカットされた金属板に一つの折り目を加えることで構造が成立し、光源としては調光可能なLEDストリップを採用しています。この照明は、幅350mm、奥行き200mm、高さ1900mmの寸法を持ち、どの空間にも調和する洗練されたデザインです。

照明デザインにおける深い研究から始まり、適切な光源の選定に多くの時間を費やしました。この製品の目的は、単なる技術的な照明ではなく、装飾的なアンビエントライトであるため、拡散光が適していると結論づけました。構造自体の形状が光のビームを方向づける役割も果たしています。

ブルーノ・ムナーリは「物事を複雑にするのは簡単だが、単純化するのは非常に難しい」と述べ、アキーレ・カスティリオーニはデザイナーは削除し、削除し、そして最後にデザインの核心を見つけるべきだと信じていました。「フラットアイアン」は、これら二人の巨匠の教えを融合させた結果です。プロジェクトを最小限の要素にまで減らすことが、このデザインの最大の挑戦でした。

ミラノでの4ヶ月にわたる開発期間を経て、この照明は単にプラグを差し込み、ディマーを押すことでオン・オフが可能であり、光の強度を調節することができます。シンプルながらも高いデザイン性を持つ「フラットアイアン」は、2024年のA'ライティングプロダクト&フィクスチャデザインアワードでゴールデン賞を受賞しました。この賞は、デザイナーの才能と知恵を反映し、芸術、科学、デザイン、テクノロジーを進化させる顕著な製品やアイデアに授与されます。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: MrSmith Studio
画像クレジット: MrSmith Studio
プロジェクトチームのメンバー: MrSmith Studio
プロジェクト名: Flatiron
プロジェクトのクライアント: Egle


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